水面を進む

今日は退勤の打刻ボタンを定時ピッタリに押した。ご近所さんな職場の先輩、Sさんと飲む約束をしていたから。仕事もプライベートもとってもお世話になっている1期上の先輩だ。

Sさんとわたしは同じ社員寮に住んでいる。旅行へ行ったり、毎週曜日を決めてウォーキングをしたり、お互いの婚活相談をしたり。性格や考え方は全然違うけど、今のわたしを一番知っている人。先日別れた元彼とのことも、付き合う前から赤裸々に相談していた。

 

二人でおでんがおいしい飲み屋を目指して歩く。「空いてる席へどうぞ」カウンターを選んでメニューを開いた。昼はラーメン屋、夜は酒の肴も提供するスタイルに鞍替えしたようだけど、おいしければ問題なし。山葡萄酒の水割りが気に入っておかわりした。

 

 

 

実は昨日の昼休み、Sさんと、2期上のTさんと立ち話を1時間して、お昼を食べ損ねた。キャリアウーマンで最近スピード婚したTさんに相談をしたいと思っていたところに訪れた、絶好のチャンス。状況をよく知るSさんに補足を入れてもらいながら相談した。

「そんなの反省しないでいい。話しやすい環境を作らなかったあっちが悪い!合わないって早めに分かってよかったじゃない。数打っていきな!!!」見事な蹴散らし具合だった。

 

 

 

「すごく気持ちが軽くなったんですよね、わたし反省しなくていいの?って。二人のおかげです」

山葡萄酒を飲みながらSさんにそう切り出した。これは絶対に今日伝えようと思っていたことだった。

考え方が違うからこそ、相談に対しての相手の考えに納得できないこともある。それも分かっているので「とことん考えや!」と放ることもある。そんなわたしたちの関係をすごく大切に思ってる、という旨を伝えたつもりである。

 

まさかこんなに早く切り替えられているなんて、元彼は思ってもいないだろうなとぼんやり考えながら歩く。少し遠回りして、ローソンでカフェラテを買って暖を取りながら帰った。

 

 

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家に着いて、今日の仕事の合間に郵便局で受け取ってきたharuka nakamuraの新譜を開封。ライナーノーツはまた明日、ゆっくり読もう。

 

なみだは流れない

 

4日前、恋人に別れを告げられた。

 

前日の日曜日には2人で美術館を巡って、大好きなCHARMPARKのライブをみて、夕飯を食べて帰った。ライブはチャームもバンドメンバーもとっても楽しそうで、それを見たわたしもとっても楽しくて、最高に贅沢な時間だった。

恋人に『良いライブの後は「明日も頑張ろう」という気持ちになる』と言ったのを覚えてる。

 

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翌日の朝、いつものように洗面台の前で準備をしていると、iPhoneに LINEの通知が表示された。

「話があるから今日電話できる?」

昨晩送った内容に一切触れない要件だけのLINEに、わたしの顔からスッと表情が消えた気がする。その割に仕事には集中していたようで、書き上がった図面を見て自分に驚いた。

 

その日の夜、「お別れしましょう」の第一声から始まり、こういう所が嫌だった、もっとこうしてほしかった等、「おまえ言うことメモアプリに書き留めてるな?」と思う程つらつらとノンストップで不満を述べられた。中盤に判明したが、やはりメモアプリ書き留め芸人で毎回デートの帰りにやっていたらしい。普通に嫌だ、その都度言ってくれ。

 

 

 

 

彼とはマッチングアプリで知り合って、付き合い始めて二ヶ月とちょっとだった。

 

この二ヶ月ちょっとを振り返ってみると、元彼のトラウマもあって、結果的には彼のことを信頼できていなかったんだなと思う。

トラウマを作った元彼ともマッチングアプリがきっかけだった。付き合い始めの頃「アプリはもう辞めた」と聞いてたけど、嫌な予感がして友達に検索してもらったら辞めてなくて、いいねの数も増えていた。

ふざけるな、なめんな、悲しい、裏切られた。

マッチングアプリで出会った男性で、早い段階で関係を持とうとする人は信用できない。そういう固定観念がこの時出来上がって、ずっとこころの奥底に沈んでいたんだと思う。

自分自身こんなにトラウマになってるとは思ってもみなくて、気づいたのは彼との通話を切った後だった。

 

 

考えて考えて考え続けて、色々な感情が形を変えてなくなるまで待つしかない。

彼も同じくらい傷付けばいいなんて、こんな呪いみたいな気持ち、明日にはなくなっていてほしい。

 

 

はじめに自己紹介

 

はじめまして、ukuといいます。

最初なので自己紹介がてら、このブログを始めた理由を忘備録として残しておこうと思います。

 

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現在30歳、住宅設計の仕事をしています。暮らしと音楽鑑賞が趣味。

建築士は理系出身の人が多いですが、わたしは元々文系。暗算が苦手で、電卓が手放せません。

 

中高と二次創作の小説を読み続けたせいか、読書という読書はほとんどしなかった割に、同級生に比べて語彙力は高めでした。

 

大学時代はTwitter全盛期で、特に建築学生界隈では他大学の学生とのコミュニケーションツールとして使っている人も多く、「ワードセンス抜群で、建築熱心な、周りの子たちとはちょっと違う素敵な女の子」になりたくて、Twitterに没頭していました。

 

いまは新卒で入社した工務店に勤めて8年目。後輩育成や役職の仕事など、悩んだり愚痴を言ったりしながら中堅社員をやっています。

素直で甘え上手な一面もあれば、経験で得たものを言葉としてまとめるのに時間が必要で、理想の自分と現実の自分のギャップに落ち込むと言ったやっかいな一面もあり、楽しいことばかりとはいかない日々です。

 

最近「会話を通して自分の考えを伝える」ことが本当に下手だなと思う出来事が重なっていて、そんな時、タイムラインにこんなツイートが流れてきました。

 

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わたしの長所はこの素直さなんだから、とりあえず一文字でも多くの文字を書いていこうか。

そう思ってこのブログを始めました。

振り返ったときに「こんなに考えて努力したんだから、大丈夫」と未来の自分の背中を押すことができたら、という願いを込めて。